はじめに
東日本大震災を受けて今後の大地震の予測を今後は上方修正をする必要が出てきました。各省庁・自治体・大学・企業などが一緒になって考えていく必要があります。
様々な地震を対象に科学的なデータを検証したところで分かったところは相模沖のプレートの地震は数百年に一度程度の頻度で発生をしていることが分かりました。
大きな地震の発生時の時は自助・共助・公助の3つが一体化することによって被害を最小限度に抑えることができます。
大地震の予想される地域
特に2・3のタイプの地震は東京湾北部や多摩地区に多くなる傾向があります。この地域には主に東京中心部・千葉臨海部・東京多摩地区・埼玉南部などが入るものと予想されます。
特に品川などの都心南部・新木場などの都心東部・新宿などの都心西部・横浜市・さいたま市・千葉市・市原市・立川市・川崎市・東京湾・羽田空港・成田空港の12か所を特に重点的な危険地域ととらえいます。いずれにしても大きな都市なので地震が起こると壊滅的な被害を受ける可能性の高いところです。その中でもさいたま市・横浜市を除く10地域ではM7.5クラスの地震の来る可能性がかなり高くなっている地域です。
その他の地域としては茨城県南部・茨城県埼玉県境・東京都神奈川県境・三浦半島・関東平野北西部などもM7クラスの大きな地震がいつ起こってもおかしくない地域といえます。
大地震の起こるタイプ
特に首都圏地区は人口も多く都市機能も集中しているので特に重点的に対策を練る必要があるという方向で考えていきます。今後もマグニチュード7から8程度の大きな地震が発生することが予想されます。
この首都直下で発生する地震のパターンは南太平洋上からフィリピン海プレートに北米のプレートに沈み込んでこれらのプレートの下に東方から太平洋プレートが沈み込む形の特徴的で複雑なプレート構造をなす領域に位置しています。よって様々な形のプレートの動きで多様なパターンでの地震が起こります。その中でも下記の6つのパターンが多くなります。
1:北米プレートやフィリピン海プレートの浅い地震
2:フィリピン海プレートと北米プレートの境界の地震
3:フィリピン海プレートの地震
4:フィリピン海プレートと太平洋プレートの境界の地震
5:太平洋プレート内の地震
6:フィリピン海プレート・北米プレート・太平洋プレートの地震の境界
M8クラスの壊滅的な被害を出すものとしては2のタイプが多くなっています。またM7クラスのいわゆる大地震といわれているものは3のタイプが多くなります。さらに津波を伴う地震のタイプは6のタイプが多くなる傾向があります。
マグニチュードと津波の関係
津波に関してはM7クラスの地震だと東京湾で最大で1メートル程度で収まります。ただM8クラスになると東京湾内では最大でも2メートル程度になります。相模湾沿岸や千葉県の内房・外房などでは5メートルから8メートル級の津波が来ることも予想されます。このクラスの津波になると人命を含めたかなりの被害が出ることが予想されます。
さらにこれがM8.5クラスになると東京湾内でも最大で3メートル・神奈川県や千葉県の沿岸では10数メートル程度の津波が起こり得る可能性も予測されています。この程度の津波が来ると相当数の人命が失われることが予想されます。
また東京湾岸から相模湾沿いの神奈川県寄りに震源がシフトしたとしても被害の大小は地域によってさほど変わらないのではないかと予想されます。特にM8クラスの地震になると相模湾沿いを震源とした地震でも千葉県の外房で10メートル級の大津波が起こることも十分に考えられるということです。
千葉県沖の地震の特徴
房総半島などの千葉県沖で発生する大地震の特長としては太平洋プレートの沈み込みによって起こる津波地震が多くなる傾向があります。この地域を震源としたM8クラスの地震では最大10メートル級の津波が来ることも予想されます。この地域に住む沿岸部の方が高台に逃れるためのマニュアル作成は絶対に必須といえます。
今後は東日本大震災クラスもしくはそれをも上回る規模の地震が来るということを想定した対策をすることが求められます。基本的には大地震が起こったら少しでも高いところに逃げることを意識することが命を守るためにはとても重要になります。
最大級の地震は?
近年の日本で最も最大級と思われている自身は1703年の元禄関東地震といわれています。このクラスの地震は2000年から3000年に1度の頻度で行っています。このクラスの地震が来ないとは断言できませんが、この地震からまだ300年ほどしか経っていないということを考えると、このクラスの地震が今後数十年以内に起こる可能性は限りなく0に近いものと予想されます。
この元禄関東地震では5メートルから10メートルもの地殻変動があったのではないかと言われています。
巨大地震の起こる可能性
いわゆる東日本大震災・南海トラフ地震・相模トラフ地震の起こる可能性は100年から300年程度の間隔と言われています。そうなると関東大震災から100年近くが経ちますのでいつどこで首都圏地域を震源とした大きな地震が起こっても不思議ではありません。
その中でも都心南部や神奈川県沿岸部は人口のとても多い地域で大きな地震が起こると人命・経済・ライフラインなどのすべてが大きく停滞してしまう可能性が極めて高くなります。そのための耐震化などの地震対策にはもはや一刻の猶予もないという状況といえます。
さらに相模湾や茨城県沖・千葉県沖などを震源とした大地震では外房などの太平洋側沿岸部では10メートル級の巨大津波が来ることも十分に予想されます。この辺りは今後の検討課題になります。
参考資料
首都直下地震の被害想定と対策について:file:///C:/Users/user/Downloads/Document-8%20(2).pdf